(静脈)血栓症とは
[どんな病気?]
血管内にできた血のかたまり(血栓:けっせん)が血管に突然つまる病気です。血栓が脳の動脈につまると脳梗塞(のうこうそく)や心臓の動脈につまると心筋梗塞(しんきんこうそく)などを引き起こします。足の静脈に血栓ができる病気は、深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせん)といいます。血栓が脳や心臓に飛ぶこともあります。また、飛行機などに長時間座っていた後、足の静脈にできた血栓が血管を移動して肺の動脈をふさいでしまう肺塞栓症(はいそくせんしょう)は「ロングフライト症候群(エコノミークラス症候群)」としてよく知られています。
[病気の原因]
血栓症は、血管の内側の壁にできた血栓が大きくなって血管をふさいだり、血管からはがれ落ちて細い血管に移動してつまることで起こります。糖尿病や脂質異常症(高脂血症)などの人は、血管が傷つきやすく、血栓ができやすくなっています。また、長時間同じ姿勢で座り続けると血管が圧迫され、足の静脈に血栓ができやすくなります。足の静脈の血栓は、産婦人科や整形外科などの大きな手術が原因となることもあります。
[主な症状]
脳梗塞では、しゃべりづらい、手足がしびれるなどの症状が現れます。また、心筋梗塞や肺塞栓症の場合は、胸の痛みや息が苦しいなどの症状がみられます。片足が急に痛くなったり、はれたりするときは、深部静脈血栓症の可能性があり、肺塞栓症の原因となりますので注意が必要です。
[検査や治療について]
血栓症は突然起こるので、疑われる場合には、すぐにCT(シーティー:コンピュータ断層撮影)やMRI(核磁気共鳴断層撮影:かくじききょうめいだんそうさつえい)、心臓の動きを調べる心電図などの検査を行う必要があります。深部静脈血栓症の症状がみられた場合は、足の静脈エコー(超音波検査)や胸部から足までの全身CTなどが行われます。
治療には、血栓を溶かす薬や血液をかたまりにくくする薬が使われています。血栓を取り除くための手術が行われることもあります。
[予防法]
一般的には、食生活や運動などの生活習慣に気をつけることが予防となります。また、血液を固まりにくくする薬が必要な場合もあります。
足の静脈に血栓ができないようにするためには、長時間座り続けなければならない場合でも、定期的に足を動かしたりするとよいでしょう。また、大きな手術の後は、血栓を溶かす薬の注射などに加えて、足の静脈の血液を心臓に戻す機能を持つ弾性ストッキングを使って予防することもあります。
[受診に適した診療科]
内科、循環器科、呼吸器科、外科
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